絶望と恐怖の中から見出すヒント / 3/7vs広島・3/10vs川崎・3/11vs盛岡

お疲れ様です。前回の投稿から3/7にルヴァン杯ホーム広島戦、3/10にJ1リーグ戦アウェイ川崎戦、3/11にJ3ホーム盛岡戦がありました。ホームゲーム二試合はスタジアムで、アウェイの川崎戦は試合当日にDAZNで録画で確認させていただきました。そんな状態ですが、気が付いたことをメモしていきます。

さて、前回の投稿で、攻撃の局面
① ボールを保持し攻撃をしているとき」
② 「①の状態からボールを奪われた瞬間からの短い時間(攻撃から守備のトランジション)」
③ 「ボールを保持され守備をしているとき」
④ 「③の状態からボール奪い、②の攻撃の時間に転じる短い時間(守備から攻撃のトランジション
という局面があって、②、④の局面(いわゆる攻守の切り替え)の質の差で鹿島に負けてしまった。さらにいうと、①と③も整備されていないというメモをした。なので、今週の課題は②④の質を上げる作業をするのか、①と③のどれかに手を付けるのかというのがトップチームのテーマ。

クルピ監督は、現在はチームを構築している段階である。だから、どんどん試合をこなしてチームを構築していこうと考えています。ところが、トップチームは3/7の広島戦で0-4で大敗してしまった。

原因は鹿島戦でなんとかごまかしていた構造構築ができていないところをズバズバと広島に攻略されてしまったことだろう。今のガンバは「前線からプレスをかけて、奪われてもすぐに回収して、ボールを保持する戦い」をすることを目指している。攻撃する時間を長くし、奪われたとしてもすぐにボールを回収し、またボールを保持したい。こういうチームを構築しようとチーム作りをすると、どこかで大敗する試合が出る。西野監督のもとで戦っていたガンバ大阪も年に何回か大敗する試合がありました。前線に人数をかけて攻撃して、ボールを失ってカウンターを何回もされてしまうやつ。先ほど、4つの局面のどれも整備されていないと書いたが、今の段階で広島戦のような惨劇は起こるべきして起こったと思う。
若いボランチ、市丸瑞希と福田湧矢はパニックに陥っていたし、彼らをサポートすべきベテラン選手もどうしたもんかという状態で前半が終わってしまった。後半、宮本恒靖コーチたちからアドバイスを受けた矢島慎也がトップ下に入り、なんとなく攻撃のリズム的なものが生まれようとしたが長続きはせず、試合が終わってしまった。

ということで、中二日の川崎戦が訪れる。応急処置をするしかない。そこでクルピ監督が選んだ応急処置は「守備のブロックを構築してダメージを払しょくしよう。チームとして我慢する方法を作ろう。ボールを保持されている時間の守備の時間の過ごし方を覚えよう」だったように見える。本来の目指す形とは真逆の「4-4のブロック」を作ってカウンターを狙う形。この形は一昨年までしていた形。とにかく、前から追いかけるのは最小限にし、しっかりとスペースを埋めて、少ないチャンスを狙う試合に持ち込もうとした。そんな試合を狙ったんじゃないか。
序盤、セットプレーで失点してしまったことで、ゲームは川崎優位に動いた。それでも、ガンバはテーマを貫こうとしたように見えた。正直つまらないけど、幸い対戦相手がブロックを崩してチャンスを作りまくるチームである川崎。公式戦をテストとして使うことはどうかと思うが、まだシーズン序盤。理想はあるが、川崎のような相手にはこういう形を試すのは絶好の機会のようである。まずは最低限の失点にしようとした。その結果、つたないブロックで、被シュートもたくさんあったけど、ブロックを崩されての失点はしなかった。2つ目の失点は高い位置でボールを失って、守備から攻撃のトランジションが機能せず許したカウンターからだった。そういう意味では何か成果をもぎとった。そんな試合だったと思う。

目指す形(プレスとポゼッション)とは真逆の試合をせざるを得なかった。でも、次につながるヒントはあったと思う。我慢していた時間帯でも、61分頃にファビオがボールを回収、遠藤、藤春、泉澤とボールを経由をして奪ったCKの形や、鹿島戦の中村敬斗のポストに当たったシュートのように我慢の守備からシュートにつないでいく形も頑張れば作れるなという感触もある。
川崎戦には70分ころに中村がシュートチャンスに持ち込んだ形があった。東口がキャッチをしてから始めたビルドアップをシュートに近いところまで持ち込んだ形だ。遠藤、アデミウソン、米倉、中村が連携して攻撃の形をアタッキングサードで作って泥臭くシュートチャンスまで持ち込めた。
こういうのを意図して作って、繰り返していこうっていうのがこれからの目標になりそう。そしたら、攻撃から守備の準備もうまくいくようになるはずだから。

そんな状態のトップチームのケツをたたくかの如く、J3の試合は昨年からの継続が実を結びとてもいい試合をした。試合開始直後にミスで2失点と、最悪な立ち上がりだったが、立ち直った選手たちは適切な位置取りをし、しっかりとボールを循環させてビルドアップをし、ボールを奪われてもすぐに奪い返すことができた。さらにはゴールを3つ奪うこともできて大逆転勝利。見ていてストレスがなかった。前半から、そのうち点は取れそうだし、何とかなりそうという雰囲気があった。昨年のU23の苦労は大きな実りをもたらしてくれそうだ。

トップチームが目指す形も宮本恒靖が、1年かけて仕込んだ若者たちが盛岡戦で実践した形なのだろう。幸い、今年はクルピさんと宮本恒靖のチームは分離していない。練習場でもともに過ごす時間は長く、スタッフルームで話し合うことも多いだろう。公式戦の絶望的な結果は辛い、苦しい、降格の恐怖もちらつく。だけど、この3試合で未来へのヒントも落ちていた気もするから、クルピさんと恒さん2人を中心にして未来のガンバの形を示してほしい。そんな思いに至った3試合だった。

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「トランジション」とは何か? ウルティモ・ウオモ戦術用語辞典#3 | footballista

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