『プレー体力』≠スタミナ / 2018/08/05 vs名古屋

お疲れ様です。

 


敗戦のショックを翌日の表情にモロに出るほどそれなりに引きずる敗戦だった。

 


試合は前半、明確に狙ってたボールの奪い方がハマり、宮本恒靖が描くグランドデザインの中の核となるパターンの一つ、ハーフスペースにアデミウソンを配置し彼の得意技のフリックに約束事を作りながら周りが反応するという流れで得たPKで先制。オジェソク、遠藤、倉田、ウィジョの四角形でサイドを崩し、逆サイドのサイドハーフ藤本淳吾にフィニッシュのボールを送るという確実に仕込んで来た攻撃で追加点を奪うことができた。

 


後半大逆転を許してしまったことはかなりショックが大きい。そんな中、宮本恒靖監督は『ゲーム体力』という言葉を敗因の一つに挙げた。

 


たぶん、宮本監督が『ゲーム体力』に込めた意味は、90分間、適切な判断をし続け、適切なプレーをし続け、適切な位置どりをするために動き続けることなのではないかと思う。(もっと要素はあるかもしれない)

どれだけの走行距離を走ってもそれがゲームに影響を与える位置どりでなければ効果はない。

どれだけスプリントを仕掛けてもそれが適切な判断によるものでなければ無駄走りになる。

 


宮本監督が1年半かけて携わったチームは、まず適切な判断をし続ける習慣づけからはじめたと思う。今のトップチームもその段階である。

 


前半は適切な判断を、適切なプレー、適切な位置どりを取ることができていた。後半、相手に押し込まれた時の状態から抜け出すための手段があまりにも乏しかったことが反省材料。守備から攻撃に切り替わった時に適切な判断とプレーでボールを握り前進させることで自分たちの時間帯をもう一度つかみ返すことができるようになるが次のステップなのだろう。

 

 

 

正直なところ、宮本恒靖監督が就任した時に2~3週間はしんどいだろうと思っていた。先制できないとか何もできない試合が続く覚悟もしてたのだ。

ところが、鹿島相手に追いついて引き分けに持ち込んだり、劣勢を耐えながら先制点を奪う試合、相手の急所をつきながら複数得点取る試合が出来ている。勝ち点の積み上げは順調じゃないけど、チームの構築は比較的順調に思える。

チームの目指す姿は試合を通して見えてるし、試合の中での課題を短期間で修正しながら、それでも目指す姿から外れずに近づいているようには見える。詰まったケチャップがドバドバと出てくる時が早く来て欲しい。

 


だからこそ、ゲーム体力という言葉だったのだろう。適切な判断をし続け、適切なプレーをし続け、適切な位置どりをするために動き続ける。賢くプレーし続ける。

走る距離やスプリントを増やすスタミナが足りないと言えるのかもしれない。もちろん、90分走り抜くフィットネスは必要だ。押し込まれた時にあわあわしてしまうのはメンタルの弱さだとも言える。もちろん、慌てる状態ですぐに自分を客観視して冷静さを取り戻す強さは必要だ。しかし、その上で、スタミナもメンタルもどこか定義が曖昧な言葉でその日のコンディションで左右されてしまうものだと思う。それなら、何が適切なのかを定義し、明確な考え方や判断基準を統一しよう。今のガンバ大阪がしなくてはいけないことは短期間の結果をつかむことと未来に繋がる土台作りの両方なのだから。

 

名古屋vsG大阪の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2018年8月5日):Jリーグ.jp

試合詳細 | ガンバ大阪オフィシャルサイト