守備から攻撃への切り替えの局面のパターン不足 / 2018/08/15 vs札幌
お疲れ様です。
後半のサンドバッグ、クロス対応の連続の中、良く1失点で耐えたのか、追加点を奪いきれなかったと悔やむのか。どちらかというと、後者かなという引き分け。
サッカーには4つの局面があるとされている。
① ボールを保持し攻撃をしているとき」
② 「①の状態からボールを奪われた瞬間からの短い時間(攻撃から守備のトランジション)」
③ 「ボールを保持され守備をしているとき」
④ 「③の状態からボール奪い、②の攻撃の時間に転じる短い時間(守備から攻撃のトランジション」
札幌戦の中で気になったのは①の局面でシュートまで運ぶ仕組みができつつあることと、④の局面で奪ってからマイボールにした時に確実に攻撃につなぐ手段の拙さだった。
攻撃の局面について
先制点となったPK獲得のシーンが象徴している。相手陣内のペナルティエリアの近くにボールを運ぶことができればそれなりにシュートまで運ぶことができてきた。
ボール保持者と受け手の位置どりが適切だったことで、札幌のディフェンスラインを押し下げ、遠藤保仁のシュートやPKに至った倉田秋と遠藤保仁のワンツーパスでのペナルティエリア侵入につながった。
FC東京戦の決勝点や札幌戦の後半の一美和成のシュートシーンもそうなのだけど、相手を押し下げてボールを保持することができればシュートまで運べる仕組みは出来てきた感覚があるので、とにかく複数得点を獲得できるかがこれから、引き分けの試合を勝ちに持っていけるかのカギになる。ファンウィジョ、渡邉千真、初瀬亮がいればより改善される可能性もある。とにかく得点の匂いがする状態を長く作りたい。そのための前提は守備から攻撃への移行の成功率を高めることになる。
守備から攻撃の局面へのトランジション
宮本監督が就任してから3週間ほど。おそらく③の守備の局面での基本立ち位置、①の攻撃の局面での動き方は仕込んでいるのに精一杯。この状態を抜け出すためには自陣深い位置でボールを奪う、拾った時の約束事を作り上げることだろう。
連戦の中でトレーニング時間も限られている。体力を回復する時間を割かなくてはいけない。それゆえ、先述した④の守備から攻撃につなぐための時間の仕込みが出来てないのが現状なのだと思う。大きくクリアするかなんとかヘディングなどで自陣ペナルティエリアの外に掻き出すことが今できることなのだろうと察する。
ボールを奪って2~3つのパスを繋いで自陣でボールを保持するとか、前にボールを進めて陣地を回復するためのビルドアップのパターンをインストールすることが試合間隔が空いてくる仙台戦から鳥栖戦以降の重要な作業になるだろう。この作業については、昨年のU23で宮本恒靖監督がひたすらやってきたこと。
ボランチの高宇洋や高江麗央がボールを奪ったときに位置どりしようとしてる位置の把握をCBの菅沼駿哉、ファビオ、三浦弦太は出来てないし、SHの倉田秋や米倉恒貴が高江と高が次につなげたいところにポジションを取れてないことも伺える現状。ここから抜け出して、ビルドアップのパターンをインストールする時間が早く欲しい。(中5日の期間とか、代表ウイーク)
札幌戦のようなサンドバッグ状態から抜け出すための手段のひとつは攻撃に転じる回数を増やすこと。受け身になりつつもジャブを打たないといけない。ロスタイムの失点の原因を体力不足、守備力の弱さだけにとどめるのではなく、攻撃に転じる手段の拙さにも課題を持たないとしんどくなるなという試合だった。
残り12試合、勝ち点21。当面、目指す勝ち点40にたどり着くには19ポイント。
4勝7分1敗
5勝4分3敗
6勝1分5敗
7勝0分5敗
とにかく1つの勝利が欲しい状況に変わりはなく焦る気持ちはあるけれど、なんとか残留を掴み取りたい。勝ちきれないけど、先制点を取って負けないチームにはなってきた。克服すべき課題も明確。しかし、時間は限られている。
G大阪vs札幌の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2018年8月15日):Jリーグ.jp
ガンバ大阪 2018マッチレポート | 8月15日 vs 札幌 | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
<ガンバ大阪>コンサドーレ札幌戦はアディショナルタイムに同点弾を許し、引き分けに終わる。(高村美砂) - 個人 - Yahoo!ニュース