5バックだからこその前重心 / 2018/09/01 vs川崎

お疲れ様です。

優勝争いをしている川崎フロンターレから勝ち点3を奪うことができました。素晴らしいことです。

この試合、何が良かったか考えると、

1、守備の陣形を作った時の距離感を90分間維持できたこと

2、5バックで守っているので、DFラインやブロックの誰かが飛び出してもカバーリングがあることから、守備の積極性を増したこと

3、前からのプレッシングもしっかりしかけてボール回収のパターンを繰り返し作れたこと

以上の3点がポイントだった。

 


1、守備の陣形を作った時の距離感を90分間維持できたこと

川崎フロンターレの攻撃の組み立て力は、リーグ屈指。宮本恒靖監督の理想はあるが、現状はそんな理想を捨てて泥臭く勝ち点を積み上げなくてはいけないのがガンバの現状。そこで、宮本恒靖監督は三浦弦太、ファビオ、菅沼駿哉の3CBとオジェソク、藤春をSBとする5バックと小野瀬康介今野泰幸遠藤保仁倉田秋の4人で5-4のブロックをしっかりと作って戦うことを選択。

押し込まれた状況や試合終盤でも基本の5-4のブロックは適切な距離を取り続けて、川崎フロンターレに決定的なシーンを与えることなく試合を運ぶことができた。

適切な距離感というと曖昧。私もサッカーをしてた時は『守備のブロックの距離感らニュアンスで』などとふざけたことを言いながらやってた。しかし、適切な距離感で守るためにベストな間隔はだいたい8~10mらしい。この距離感をベースに常に5-4のブロックを作ったので、ペナルティアーク付近にボールが来ても川崎の選手にはシュートコースも無くなってるし、パスをしようにもガンバのDFがすぐ近くに常にいるので、パスもうまく繋げられないという状況を作った。東口順昭がファインセーブすることなく戦えたことがその証左だった。

 

2、5バックで守っているので、DFラインやブロックの誰かが飛び出してもカバーリングがあることから、守備の積極性を増したこと

試合後のコメントで宮本恒靖監督が昨年までの映像を見せて、1対1をしっかりとすること、連動して守ることを要求したと言っている。システムとも絡みがあると思うのだけど、今までガンバの選手が1対1に行けなかったのは、ボール保持者に食いついても空いたスペースを使われる不安があるからだったんじゃないかと思う。5枚で守れば、三浦弦太菅沼駿哉も前に行ける。何故ならそのスペースをファビオが埋めてくれるから。中盤の選手も同様で、プレッシングで前に出ても後ろの枚数は揃っているはずなので、思い切ってボール保持者に積極的にチャレンジすることができたと言うのが実態だと思う。5バックで後ろが重くなるのは確かだけど、だからこそできるチャレンジがガンバの守備をより安定させたように見えた。

 

3、前からのプレッシングもしっかりしかけてボール回収のパターンを繰り返し作れたこと

さて、5バックじゃ相手からの攻撃を受け続けてサンドバッグになってしまうのでは?と心配することもある。しかし、この試合のガンバは川崎の選手が後方でビルドアップをしようとしてる時もしっかりとプレッシングをかけることを心掛けていました。渡邉千真小野瀬康介倉田秋今野泰幸の4人にどちらかのSBが連動するような形で川崎のDFラインのビルドアップ隊にしっかりと圧力をかけることで選択肢を制限することにより、ボールを前に運べているが気がつけばガンバディフェンスの足元にボールが収まっているというシーンを繰り返し作ることができた。

なお、先制点のCKも小野瀬康介やオジェソクが川崎自陣でのスローインからはじまったビルドアップをしっかりとアプローチしてボールを奪ってから獲得したもの。

 

ガンバ大阪にとって、この試合は大きな収穫が見えた試合でした。5バックだから後ろに重心ではなく、5バックだからこその前重心でのプレッシングの形や自陣深い位置での守備ブロックを作る形で組織的な攻撃で仕掛けてくる川崎に対して0失点で破綻することなく戦えたナイスゲームだった。しかし、ところどころでは帰陣が遅くなることでスペースを与えてしまうことがあった。

プレッシングに行くのか、ブロック形成するのかの判断を宮本恒靖監督の顔を見ながら判断している選手もいた。まだまだ、守備組織としての完成度は高くないのが現状。日々の練習や試合を繰り返す中で、チームの約束事を全員が理解して適切な判断とプレーアクションを90分間続けられるようにしていかなくてはいけない。

 

リーグ戦も残り9試合。目標の勝ち点40まではあと5勝1分。

最悪のシナリオへの不安はありますが、

『残留争いのライバルになりそうなチームより残り9試合で2~3試合多く勝てれば残留できる可能性があるんだ。』

『直接対決の時に勝つことができれば残留できる可能性が広がるんだ。』

と前向きな気持ちをもって取り組むことが大切だと思う。負けたらどうしようとか、ネガティブな気持ちだとネガティブなことしか起こらない。苦しい状況ですが、しっかりと前を向いて何をするべきか明確にして監督や選手たちにはトレーニングに励んでもらえばよい。応援する私たちはファン、サポーターは沈んだ空気は絶対に造らず、ポジティブな雰囲気で選手たちに勇気を送り続けたいなと思う所存。

 


G大阪vs川崎Fの試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2018年9月1日):Jリーグ.jp

ガンバ大阪 2018マッチレポート | 9月1日 vs 川崎F | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB

<ガンバ大阪>ホームでの川崎フロンターレ戦は、宮本ガンバとして初の完封勝利!(高村美砂) - 個人 - Yahoo!ニュース

[参考文献]

詳しいことはわかりませんが、サッカーの守り方を教えてください

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