一か月のまとめ / 3/14vs浦和、3/17vs鹿児島、3/18vs柏、3/21vs秋田

お疲れ様です。過密日程の中ため、314日の浦和戦から321日までに行われた秋田戦までを一気におさらいしていきたいと思う。

 

浦和戦の直近のトップチームの試合は、アウェイでの川崎戦。その前の広島戦で惨敗し、応急処置的な形で試合に臨み、敗戦と、チームとしての構築に時間がかかっていることは否めない状況の中、U23チームがプレッシング+ポゼッションの形で戦っていくためのヒントを311日の盛岡戦で0-2を逆転し、勝ったことで示したというのが、今回の4試合までのガンバ大阪

 

314日のトップチーム浦和戦。前半開始の30秒で試合は決まっていたのかもという試合だった。チームとして、前から行くんだ、ボールを握っていくんだという気持ちが浦和戦の最初の30秒に起きたプレッシングからのシュートで示された。これは今後のガンバにとってターニングポイントになるかもしれないといえるくらい、大きいプレーになるかもしれないとその時思った。そんな勢いに乗って、CBのファビオから始まった一直線のカウンターで先制し、2点目も高い位置からボールを奪い、市丸瑞希素早く展開し、オジェソクから長沢駿へのドンピシャクロスでゴール、3点目は割愛して、4点目はルーキー中村敬斗が自らのポテンシャルを示す、槙野智章西川周作をぶち抜く70m独走ドリブルからのゴールというおまけつき。U23チームが3日前に示した「これが目指す形ですか?」という提案に、まだまだドタバタはしてるけど、トップチームが応えたような形になった試合だった。

 

317日の鹿児島戦。U23チームが土曜日に試合をし、日曜日にトップチームの試合が来るという日程により、メンバーがどうなるんだろうという試合。前回の盛岡戦はオーバーエイジ西野貴治菅沼駿哉泉澤仁U23だけどトップで主力になりそうな初瀬亮に助けられていた側面も少しあった。その影響があったからか、試合序盤で簡単なミスからの失点を重ねてしまい敗戦をしてしまった。昨年からの引き続く弱さが頼れる選手がいないと出てしまうのかはわからないが、そう取られても仕方ない試合だった。

 

318日の柏戦。浦和戦でいいイメージを掴めたので、強豪柏レイソルに思い切ってチャレンジができる試合。しかし、柏のボール回しに翻弄されたことで前半の早い時間帯で2失点と、大変厳しい試合に。立ち上がりの入り方の脆さ、ボールを動かしてくる対戦相手への対応など大きな守備の課題は継続したままという状態。しかしながら、2失点目直後にファンウィジョが決めた1点目は多くの選手が連携した形でとても良いゴール。このイメージは継続していこう。そして後半、ACLの香港アウェイから帰ってきたばかりの柏の足が止まったところ、試合最終盤に遠藤保仁がファンウィジョにつなぎ、ウィジョがゴールを奪い同点に追いついて試合終了。序盤に試合の入りを失敗しても、絶対に追いつくんだ逆転するんだというチームの意思が見えたところに昨年後半の停滞感から本格的に脱却できそうな予感を感じた試合。

 

321日の秋田戦。トップ、U23と試合の入りに失敗したことを受け、序盤に崩れないことをまず意識してはいった試合でした。その成果を功を奏した。福田湧矢のミドルシュートで先制。しかし、ビルドアップのミスからボールを失い失点してしまう。それでも、昨シーズンのJ3チャンピオンに対して、自信をもってボールを保持し、しっかりとゲームを進める姿はたくましくも感じた内容。そんなたくましささえ感じさせたチームは後半しっかりとゴールを奪い2-1の勝利。危ないシーンもあるけど、完勝といっても良い内容だったと思う。

 

トップチームについての一か月のまとめ。

開幕から4週間、リーグ戦は0勝1分3敗、4得点8失点と最下位、ルヴァン杯は1勝1敗、4得点5失点で2位。結果だけ見るとなかなか酷い状態。一方で、リーグ戦の対戦相手は昨年上位に食い込みACL出場している3チームとの対戦があったことは考慮すべき。これまでの6試合で重視すべきことは、

1)チームは理想としている形を明確に持っているか

2)目指す形に対して、毎試合ごとに課題を克服しチームつくりは前進し続けているか

以上の2つのポイントだと個人的には考えていた。この6試合のあとで、代表ウィークでトップチームに休みがあることはわかっていたので、そこで修正すれば良いのかもしれない。その点はある程度割り切ってクルピ監督は望んでいた可能性があるし。

 

個人的な感覚だけど、チームは確実に進歩をしていると思う。

 

攻撃について

 

ゴールを奪う形も少しずつ様になってきているし、実際に奪ったゴールも、複数人がアタッキングサードで連携して奪っているケースがほとんど。浦和戦の先制点のようなCBからの速攻もあれば、柏戦の2点目のようにじわりじわりとビルドアップして繋いで繋いで、押し込んで奪ったゴールもある。この点は高く評価していいと思う。しかしながら、完成度はもっと高められそうなのも事実、もっとチームの中で位置取りの約束事を明確にして、ボールホルダーが前向きの状態で23のパスコースとドリブル、シュートの選択肢を持てる状態で攻撃を進められるようになってほしいと思う。事実、U23のパス回しを見てるとボールホルダーに対してみんなが動いて23のパスコースを作り出せるようになってきているし、ドリブルで一人はがして一気に前進するなどの形も出しているからだ。トップの攻撃がこういうレベルまでなるのは時間がかかるけど、宮本恒靖コーチと連携してクルピ監督がかじ取りしてほしい。あとはセットプレーでのゴールパターンができてくると救われてくるだろう。

 

守備について

 

コンセプトは、前線でボールを奪ってボール保持をしたいというのがチームコンセプトなので、前線でボールを奪えそうな形を作れているかがポイント。成功していたのが浦和戦。ばっちりとみんなでほぼ2-4-4システムのような状態で連動しながら前線からプレッシングを仕掛け、ミスを誘い、押し込む時間帯を作れたと思う。しかし、前線で押し込み、高い位置でボールを奪えた時はいいのだけれども、最前線の網を破られると、三浦弦太とファビオがサイドに吊りだされてしまったり、マーキングのずれから一気に失点につながっていることも多い。また、柏戦のように連動してパスを回されると簡単にブロックが崩されてしまって混乱する形もある。普通のチームビルディングだと、まずはしっかり後ろで守れるようになることから始めるのだけど、今のガンバは完全に逆パターンなので、攻撃の形を作って安定させることが守備の安定につながりそうなので、攻撃の形をしっかりつ作り上げることを優先し、その中で我慢の仕方を身に着けていくことがこれからの課題。

 

リーグ戦を戦うにあたり、重要なことはシーズンを通して(最終節まで)チームが毎試合出てくる課題を克服し、成長し続けることだ。その中で個人の成長も促されてくる。そう考えると、荒れ果てた畑の状態だったガンバ大阪が4週間でとりあえずここまで来たのは、クルピ監督をはじめとしたコーチングスタッフの成果だと思う。一方で、勝ち点を積み上げながらチーム作りをしないと、しんどくなってくるのもリーグ戦。5月のワールドカップ中断までにある程度の勝ち点を積み上げることがとても重要。リーグ戦もルヴァン杯も関係なく全力で取り組んで、チーム作りを進めていってほしい。